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執筆者の写真Nobuo Ishimori

保護譲渡についての思い

更新日:2020年10月10日

前回の記事を補足します。

誤解があるといけませんので(^^;)


まず最初に、これから書くこと(昨日までも、明日以降も、同じですが)は、私の考えであり、他の意見を否定するものでは全くありません。

「様々な意見があって、時にはぶつかるくらいでないと、世の中は面白くないし、発展もしない。」というのが私の基本思想です。


では、私の考えです。長文で大変申し訳ないのですが、お付き合いください。


1 地域猫活動は、地域の猫トラブルを地域の力で解決していくもの。つまり「地域の問題、地域で解決」という地域活動。

2 1の結果、活動者は地域住民であることが基本となります。外部から広域ボラさんがお手伝いに入ることもありますが、あくまで主役は地域住民。

3 1と2の流れから必然的に、保護譲渡は、「地域住民の皆で相談し、地域の中で譲渡先を見つける(地産地消)」場合には、地域猫活動の一部と言っても矛盾はないように思います。

4 いわゆる「保護譲渡活動」と言われるような、広域ボラさんによる保護譲渡は、1と2とはやはり質が異なると思います。

5 けれども、猫トラブルで困っている地域において、「子猫の譲渡先が決まりました。」というボランティアさんの言葉は、地域の人達の心に「ああ、よかった。」という安心をもたらします。誰だってトラブルを穏便に解決したいし、誰だって本音では「猫はちゃんと飼われるのが一番」と思っていますから。

6 譲渡先のご家庭に、飼い主のいない猫の問題を考えてもらうきっかけとなり、大きな普及啓発効果があります。

7 現実には、地域猫活動をしながら保護譲渡することは多く、ほとんどセットと言ってもいいくらいです。後述しますが、私だって保護譲渡(もどき)をやりました。猫が好きでもないのに。でも、やって良かったと思っています。ボランティア(=自主活動)ですから、何をしたっていいと思うのです。

8 「保護譲渡をしたら、その活動は地域猫活動ではない」ではないです。そんなことを言ったら、大半の活動が地域猫活動でなくなってしまいます。

9 8のような考えではなく、「保護譲渡は、地域猫活動外の自主活動として考え、それぞれが事情に応じて判断すべきもの」というのが私の考えです。



〔私がやった譲渡活動(もどき)〕


前回ブログで書いたように、我が家は、猫アレルギーの女房とオカメインコと幼児のいる家でしたので、猫を家に入れることは不可能であり、全く保護をするつもりはありませんでした。

ところが、TNR決行日の前夜に、しばらく見かけなかった女子猫が子猫を連れて餌やりさん宅に姿を現し、私と餌やりさんとで、頭を抱えてしまいました。


私は、家庭の状況から、責任をもって保護譲渡することが不可能でしたので、餌やりさんに餌付けしてもらいながら、手術できる月齢になったら病院に連れて行って去勢不妊手術をするしかない、と考えました。

しかし、餌やりさん(気の良いおじさん)は、「こいつら、飼い主を探してあげることはできないかなぁ。なんとかしてあげたいんだよ。」とおっしゃいまして、さらには、町会の役員の方(猫が好きな方)も、「私も、誰か飼ってくれないか探してみる。」と言ってくださり、私も心動かされまして・・・。


そこで、餌やりさんに子猫の写真を撮ってもらい、私がチラシを作って、町会回覧をお願いしました。また、餌やりさん宅はお店なのですが、そのお店にもチラシを貼り出しました。私のマンションにも、管理人さんの許可を得て、貼り出しました。繰り返し、仕事後に近隣を回ってポスティングをしました。


結局、5頭の子猫のうち、4頭に飼い主が見つかりました。

4頭のうち、3頭は地域の方のご友人や餌やりさんのお店のお客さんの飼い猫に(みんな地域外の方)、1頭は、地域の方の人脈とは全く無関係に、インターネット経由で安心な譲渡先が見つかりました。


譲渡先探しの過程で、私を含む地域の有志が結束し、とても楽しい体験でした。

譲渡先が見つかったときには、みんなニコニコでした。


ちなみに、譲渡先が見つからなかった1頭は、結局、餌やりさんの飼い猫となりまして、いつもお店にいます。私も時折、顔を見に行きます。ぬくぬくと、ずいぶん太った猫になっています。


長文ですみませんでした。

私の、保護譲渡に関する考えや、心の思いは、以上のような感じです。

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